SNS発信の中で生じるクレームの取り扱い方法

 今やSNS運用は、企業にとって重要な販促ツールです。SNS利用者は年々増加傾向にあり、若者世代の利用者数は70%前後となっています。その点からも、今後は企業のPR活動や商品の認知にはSNSが欠かせない状況となっています。
 しかし、いざSNSを運用し始めたときにぶつかりやすいのが、顧客からのクレームです。SNSでのクレームは、電話や対面とは異なり、相手の感情がわかりにくいのが特徴です。文面のみのため、顧客の怒りの感情がこちらに伝わりにくくなります。とはいえ、画面上のことだからと放置しておけば思いがけず炎上してしまうケースも見られるため注意が必要になってきます。
 SNSは、顧客と自社の双方向のやりとりではないことを忘れてはいけません。当事者以外の第3者も投稿を見ているのです。不用意な対応を取ってしまうと、その内容が凄まじい速さで拡散されることもあります。投稿する人は、自社を代表して発言していることを肝に命じましょう。実際、顧客に安易な発言をしてしまい、SNSアカウントを閉じてしまった企業はいくつもあります。
 もしSNS上にクレームが届いたときは、まずは安易に投稿を削除せずに必ず事実確認を丁寧に行いましょう。安易な削除は顧客に悪感情をもたらしてしまいます。こちらに非があるときは、すぐにタイムラインなどで投稿者に謝罪をすることが大事です。クレームの内容が社会的に問題がある場合は、投稿者以外にも、自社の公式サイトなどで謝罪文を出すようにしましょう。決してクレームを軽視してはいけません。
 時にこちらに非がないクレームが来ることもありますが、放置してはだめです。「今後は改善に努めます」「ありがたい意見を頂戴いたしました」などと誠意を持って返信をしておきましょう。